1学期終業式【校長講話】

附属新潟中学校 平成23年度第1学期終業式講話(2011.7.21)
                                   児玉 康弘
 一昨日,高志中等教育学校の中学校3年生に社会科の授業をしてきました。内容は,昨年,今の2年生に新潟大学の学生が行った歴史の授業と同じ内容を私自身が教えたのです。2年生は覚えていますか。なぜ,縄文時代に火炎土器がつくられたのか,なぜ,弥生時代に鉄がたくさん使われるようになったのかなどを考える授業です。高志の生徒たちの集中力と理解力は素晴らしかったです。特に,2年生のみなさんが昨年ワークシートに書いてくれた意見を紹介すると,くいいるように自分の意見と比較しようとしていました。3年後には,3年生のみなさんのよきライバルになっていくのだなあと思いながら,学校をあとにしました。
 この古代史の授業もそうですが,なぜ,私たちが歴史を学ぶのかというと,過去の人々の行動と成功や失敗から様々な教訓を得るということが1つの理由としてあると思います。先日,池上彰さんが,アジア太平洋戦争での敗戦から,なぜ日本が立ち直れたのか,成功の秘訣は,戦後改革が,日本人一人一人のやる気を引き出したことと,団結できたことだと説明していました。確かに,やる気と団結は大切ですね。なでしこジャパンもそうでした。一人一人が最後まであきらめない強い気持ちと自分の仕事をやる気があったこと,控え選手やスタッフ,サポーターも含めて団結していたことが優勝の鍵であったことは,多くの人が認めていることだと思います。ドイツ戦での丸山選手の素晴らしい角度のシュートは,実は控えのキーパー山郷選手との練習によってつくられたもので,山郷選手なしではできなかったものだそうです。 
さて,この1学期をふりかえって,みなさん方は自分たちの目標に対して,あきらめずにやる気を持ち続けることができたでしょうか。はげましあって団結し続けることができたでしょうか。一人一人がやる気を持ち,まわりの人のやる気を大切にしてあげることが自主独立の心です。時には自分の気持ちや感情を抑えて,みんなのために協力することが団結するために必要であり,それが協同ということです。よくできた部分は自分と自分たちを大いにほめてあげて下さい。うまくいかなかったところは,なぜだったのか反省して,また次につなげて下さい。明日から夏休みです。暑さに負けずしっかりと自分を鍛えて,また2学期にみんなでしっかりとやる気をだし,団結してがんばりましょう。